ジャズの楽しみ
「何がジャズか」
自分でもたまに考えるし、よく人からも聞かれ、ミュージシャン仲間とも話し合うテーマである。人によってとらえ方は違うと思うけど、私的には、
●リズム
●即興演奏
前にも少し書きましたが、いわゆる4beat、swingと呼ばれる、「チーッチキ、チーッチキ」というジャズの根本をなしているリズム。それに、その場で作り上げていく音。
これがジャズの特徴だと考えています。
ジャズの演奏は、
☆最初のテーマの演奏
(ジャズミュージシャンはみんな共通に覚えている曲が数十曲はある)
☆それぞれのアドリブソロ
(テーマで演奏するコードとだいたい同じコード進行の中で、自分の好きな事を演奏)
☆たまに掛け合い
(ピアノ➝ドラム➝サックス➝ドラム➝ピアノ➝ドラムなど)
☆終わりのテーマの演奏
こういう形で演奏される事が多い。
なので、同じ人と同じ曲を演奏しても、毎回違う。
その場で作ってるわけですから。
聴く側はどんな演奏が行われるのか事前にわからない。
演奏する側も、だいたい、曲順すら決まっていない場合も多い(上にも書いた、共通に覚えているだろう曲の中から選ぶ)ので、ほんとに何が始まるか全くわからない。
もちろん、全てのコンサートやライブがこんないい加減な形で行われている訳ではありませんが、例え曲が決まっていたとしてもそれがどんなテンポか、どんなリズムか、どの拍子で演奏するか、始まってみないとわからない。
はじめたもん勝ち、です。
始まってからも相手が何を演奏するのか、はたまた、自分が何を演奏するのか、白紙です。
演奏しながらお互いの演奏を体で感じ取り、素早く音にする。
その日の体調とか、感情の変化、お客さんのエネルギー、様々な要因で、演奏内容は全く違ったものになる。
何も決まっていないからこそ、楽しいし、すごく大変。
でも、これがジャズの一番の楽しみ(演奏する側にしてみれば&苦しみ)だと思う。
いいステージが出来た日は心から「生きててよかった・・・!」と感じる。
ジャズは生で聴くのがいいですよー。お客さんも演奏の一部です。ほんとに。
(2013年4月)